2×4工法

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2×4工法・2×6工法
2×4工法・2×6工法
2×4工法とは
2×4材
木材
家を建てる際、RC造や木造軸組工法(在来工法)など素材も含め、どのような工法で作るのか選ぶことができます。中でも年々増えているのが『枠組壁工法』一般的に『2×4工法(ツーバイフォーこうほう)』と呼ばれる工法です。これは元々カナダから伝わった工法で、優れた耐久性や高気密な住宅を作りやすいなど多くのメリットがあります。
 
2×4、2×6とは、木材の規格の名称で、木口の厚さが2インチ、幅が4インチ・6インチであることから2×4材・2×6材などと呼ばれています。またこれらの規格化された木材と合板を用いて作られる枠組み壁工法のことを通称で2×4工法と呼んでいます。
■ 2×4といっても、2や4は未乾燥・製材前の寸法で、流通している乾燥・製材済の製材は一般的に38㎜×89㎜となります。同様に2×6材は38㎜×140㎜、2×8材は38㎜×184㎜となります。

頑強な「六面体構造」が基本

六面体構造

六面体構造イメージ

ツーバイフォー住宅は地震の力をバランスよく分散させる六面体構造(箱構造)。
そして、それを活かす精緻な基準が設定されています。
 
ツーバイフォー住宅の壁や床、屋根は、

  1. 2×4材や2×10材等の木材を組んで「枠組」をつくり、
  2. 「枠組」に構造用面材を接合し、剛性の高い版(「ダイヤフラム」)を構成、
  3. それらを一体化して頑強な「六面体構造」を形成します。(左図)

 
このような「六面体構造」を構造の基本とするツーバイフォー住宅は、地震の力を1点に集中させず、家全体にバランスよく分散させ、建物の変形や崩壊を防ぎます。
そして、建築基準法に基づきツーバイフォー工法の技術基準が告示される際に、この独特の六面体構造による構造的な強さを活かすべく厳しく精緻な基準(仕様規定等)が設定されたことも、ツーバイフォー住宅が地震に強い要因になっています。

分かりやすく規格化された構造用製材

2×4工法では、主に6種類の規格化された枠組壁工法構造用製材を使用します。それぞれの部材は、日本農林(JAS)規格によって厳しく品質がチェックされ、使用する箇所ごとに製材品の種別なども定められています。 また、国土交通大臣が認定した海外の規格材も利用可能です。 最近では、北米で開発された木質複合軸材料のひとつであるI型ジョイストや木質断熱複合パネルなども利用されています。

6種類の規格材

2×4工法の中心となる「6種類の規格材」
I型ジョイント

I型ジョイント

くぎや接合金具もシステマチックに専用化

ツーバイフォー工法では、接合部に専用のくぎや接合金物(Cマーク金物など)を使用します。くぎはサイズ別にカラーリングが施されています。これは一度打ち込んでしまうと確認の難しいくぎを、くぎ頭の色により確実にチェックできるように考えられたものです。最近では、メッキ処理されたくぎが規格に加えられ、建物の耐久性向上につながってきています。 接合金物は接合部に発生する応力を有効に伝達するために、品質及び性能が明らかになっているものを使います。

2×4専用くぎ

きめ細かいマニュアルによる均一的な品質・性能

ツーバイフォー工法は、構造材やくぎ・金物のサイズ・使用方法・使用箇所から施工の手順まできめ細かく規定され、枠組壁工法住宅工事仕様書(監修:住宅金融支援機構)などでマニュアル化されているため、施工者の技量に左右され難く、均一な品質と性能が実現可能です。

施工マニュアル画像

基本性能に優れた住宅工法

ツーバイフォー工法は「耐震性」「耐火性」「耐久性」「省エネ性」などさまざまな性能に優れています。


2×4工法の仕組み

 

 

 
 

2×4工法の仕組みと特徴

通称2×4工法と呼ばれる枠組壁工法は、フレーム状に組まれた木材の骨組みに合板を打ちつけたものをパネル化し、それらを壁・床・天井に使い六面体に組み合わせる「面」で支える工法です。地震や強風などの外力を「面」で受け止め箱状の六面体で支えるため、一般的に頑丈で、耐震・耐火・気密・断熱等も高いのが特徴です。
 
また、工期が在来工法に比べて短く、使用部材などが規定・標準化されてるため、作業する職人によってばらつきが出にくいのも2×4工法のメリットです。
日本では骨組みに2×4インチの木材を使うことが多いので「2×4工法」と呼ばれています。

2×4工法の仕組み

2×4工法の仕組みと特徴

通称2×4工法と呼ばれる枠組壁工法は、フレーム状に組まれた木材の骨組みに合板を打ちつけたものをパネル化し、それらを壁・床・天井に使い六面体に組み合わせる「面」で支える工法です。地震や強風などの外力を「面」で受け止め箱状の六面体で支えるため、一般的に頑丈で、耐震・耐火・気密・断熱等も高いのが特徴です。
 
また、工期が在来工法に比べて短く、使用部材などが規定・標準化されてるため、作業する職人によってばらつきが出にくいのも2×4工法のメリットです。
日本では骨組みに2×4インチの木材を使うことが多いので「2×4工法」と呼ばれています。

ツーバイシックスや在来工法との違いは何?

ツーバイシックスは枠組壁工法で、使用する構造用製材のサイズが異なる

ハウスメーカーのカタログで「ツーバイシックス工法」という名称を目にしたことはありませんか? 「ツーバイシックス材を構造用製材に用いた壁版を、建物の外壁に使った場合に『ツーバイシックス工法』と表記するハウスメーカーがありますが、構造自体はツーバイフォー工法と同じ面構造で、建築基準法の分類もツーバイフォー工法と同じ『枠組壁工法』になります。 ツーバイシックス材を用いた壁版は、ツーバイフォー材を用いた壁版よりも厚くなります。この厚みにより、上からの荷重に耐える強度がアップしますし、壁内に断熱材を多く入れられるため断熱性や省エネ性もアップします。この特徴を活かし、ハウスメーカーのZEH(※)は外壁にツーバイシックス材の壁版を使用しているケースが主流となっています。 ツーバイシックス材を用いると、木材の費用が高くなったり、断熱材の使用量が増えたりする分、構造体にかかる建築コストは若干高くなります。しかし、高い断熱性や省エネ性を求めるなら、ツーバイシックス材を選択するのもよいと思います」
※ZEH=断熱性の大幅な向上、高効率な設備システムの導入、空気環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、年間のエネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅のこと

在来工法(木造軸組工法)とは、構造体のつくり方が異なる

日本の木造住宅は、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)と木造軸組工法の主に2つに分類されます。 枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は、コンクリートの土台の上に、前述のとおり、ツーバイフォー材などの木材を組んだ枠組に構造用面材を接合してつくられた剛性の高い版で、壁や床などの六面で構造体をつくる工法です。
 

2×4工法のイメージ

2×4工法イメージ
 

2×4工法の建て方のイメージ

2×4工法の建て方のイメージ①②
2×4工法の建て方のイメージ③④
2×4工法の建て方のイメージ⑤⑥
1:基礎工事、2:1階床工事、3:1階壁工事、4:2階床工事、5:2階壁工事、6:小屋組み工事
(画像提供/日本ツーバイフォー建築協会)
 
一方、在来工法とも呼ばれる木造軸組工法は、コンクリートの土台に柱を立て、柱を立て、梁を水平に渡し、筋交いという斜めの材を入れながら構造体をつくる工法です。 つまり、両方とも構造体に“木”を使いますが、つくり方は全く異なる工法といえます。
 

木造軸組工法のイメージ

木造軸組構法のイメージ

耐震性

在来工法が点と線で家を組み立てるイメージなのに対して、2×4工法は壁・床・天井の6つの面で家を組み立てるイメージです。6面体で構成されている2×4工法は、水平・垂直どちらの方向からの衝撃(外力)を受け止めても面全体でバランス良く受け止め、分散吸収することができます。
 

耐震性イメージ

耐火性

木は燃えるから、木造住宅は火に弱いと思われがちですが、実際は違います。使用される枠組材は、燃えると表面が焦げて炭化層をつくり、火が内部まで進行せず、強度が低下しにくい厚さを備えています。その為、火の通り道を塞ぎ、上階へ火が燃え広がるのを食い止め、同時に断熱性や気密性に優れ、冷暖房効率が高く、省エネでも力を発揮します。

■外部からの延焼防止

隣家からのもらい火による火災に備えて、屋根や外壁、 軒裏を防火性の高い構造としています。

■各室防火

火災の発生源と他の部分とを区切る「防火区画化」をし ており、火が他室に燃え広がりにくくなっています。加 えて耐火性のある壁材や床材を使用しています。

■他室への延焼遅延

壁や天井内部の要所(壁の内部などの接合部)に木材や断熱材のファイヤーストップ材を設けて、 火が燃え広がるのを一定時間食い止めます。

耐火性イメージ
ファイヤーストップ構造

耐久性

構造用製材には乾燥材を使用

ツーバイフォー住宅では、ほとんどの構造用製材に含水率19%以下の日本農林規格に基づく乾燥材を使用。さらに、さまざまな方法によって万全の湿気対策を行います。湿気や結露への徹底した対策によって、ツーバイフォー住宅は耐久性を確保。永く暮らせる丈夫な住まいを実現します。

乾燥材

耐久性の高いくぎ・金物を使用

ツーバイフォー工法では当初から太め鉄丸くぎ(CN釘)を枠材相互及び枠材と面材との緊結のために使用しています。平成19年6月より亜鉛めっき処理された太め鉄丸くぎ(CNZ釘)の使用が認められ、耐久性の向上に役立っています。 また、通常、使用する「Cマーク表示金物」はそのすべてに亜鉛めっきが施されており、防錆効果を高めています。

耐久性の高いくぎ・金物

 
 
 
湿気を構造躯体に入れない工夫の数々

結露は室内外の温度差や、温度の急激な変化などによって起こります。とくに壁の内部や小屋裏で発生しやすい結露は、木材の腐朽の原因となるだけでなく、カビの繁殖など、住まいにさまざまな悪影響をおよぼします。 ツーバイフォー住宅は壁内に断熱材が充填されているため、室外と室内の温度差がゆるやかに緩和され、結露が発生しにくい構造となっています。また、小屋裏には軒裏換気、妻換気等を設けるなどして有効な換気方式を採用しています。また、一般的に断熱材の外側(外壁仕上げの内側)に通気層を設け、万一の漏水時の排水のためにも役立っており、耐久性を高めることとなっています。

構造躯体イメージ

湿気を構造躯体に入れない工夫の数々

結露は室内外の温度差や、温度の急激な変化などによって起こります。とくに壁の内部や小屋裏で発生しやすい結露は、木材の腐朽の原因となるだけでなく、カビの繁殖など、住まいにさまざまな悪影響をおよぼします。 ツーバイフォー住宅は壁内に断熱材が充填されているため、室外と室内の温度差がゆるやかに緩和され、結露が発生しにくい構造となっています。また、小屋裏には軒裏換気、妻換気等を設けるなどして有効な換気方式を採用しています。また、一般的に断熱材の外側(外壁仕上げの内側)に通気層を設け、万一の漏水時の排水のためにも役立っており、耐久性を高めることとなっています。

構造躯体イメージ

省エネルギー性

ツーバイフォー工法の六面体構造は気密性が高く、優れた断熱性を発揮します。
また、建物の外壁は外気温の影響を受けにくい木材でつくられた枠組みに、屋外側は構造用面材、室内側は石膏ボードが張られて、その内部には断熱材が施されます。さらに、最上層の天井と1階の床内部にも断熱材を施して建物全体を断熱材ですっぽりと覆うことにより、断熱効果を一層高めています。
省エネ性イメージ