SE構法の耐震性能が高い理由

HOME | SE構法 | SE構法の耐震性能が高い理由

SE構法のメリット

構造用集成材

理由その1
強度が高く品質の安定した「構造用集成材」を採用している

SE構法の構造躯体に使用する木材には、全て「構造用集成材」が使われています。 「構造用集成材」とは、十分に乾燥され強度ごとに分類した「ラミナ」と呼ばれる木材を、科学的に計算しながら張り合わせた「エンジニアリングウッド」のことです。 一般的に自然のままの木材は、乾燥の度合いや強度が「わかりにくい」「ばらばら」というケースがほとんどです。しかし構造用集成材は、含水率が低く、部材ごとの強度が表示されています。強度や性能が明確であるということは、「どの部分にどの部材を採用するか」を安心して決められるということでもあります。その点で、SE構法を耐震性に優れた構造躯体にするために、とても重要な要素となっているわけです。

柱と梁の接合部

理由その2
柱と梁の接合部の断面欠損が少ない

一般の在来木造工法と呼ばれる工法では、柱と梁をつなげる部分に「ほぞ」といわれる穴加工をしているケースがほとんどです。これについてはその部分の強度不足が問題視されています。昔の寺社仏閣のように、20㎝以上の太い柱を使っていれば問題ないのでしょうが、現在の12cm程度の柱に穴をあけると、残る部分があまりにも少なくて、その部分の強度は著しく落ちます。大地震の際にこの接合部が壊れたケースも多く見られました。

柱の引き抜き強度

理由その3
柱の引き抜き強度が高い

先の「熊本地震」でも大きな話題になりましたが、大きな地震による揺れが発生した時に、最も壊れやすい部分が柱と基礎の連結部分です。建物が大きく揺れるとその主要な柱に大きな引き抜きの力がかかってしまうのです。この部分が弱いと、大地震時に柱ごと引き抜かれて建物が大きく損傷します。この柱の引き抜き強度というものは「阪神淡路大震災」以来、大地震の際には大きく注目される要素です。在来木造では、基礎と連結した土台を介して柱が取り付いているので、いくら金物で補強しても強度に限界があります。

構造計算

理由その4
数値に裏付けられた「構造計算」を行っている

木材や接合する金物が高い強度を持つことは大きな要素ですが、SE構法が地震に強いと言える最大の理由はこの「構造計算」というシステムにあります。意外に知られていないことですが、この「構造計算」は一般の木造住宅では法律で義務化されていません。つまり、その代りに設計士の勘と経験で建物の安全性を決めていたという事実があります。
大規模木造建築から始まった「SE構法」は、木造住宅といえどもその考えを良しとせずに、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と同様に、数値に裏付けられた「構造計算」を行っています。もちろん、「耐震等級」についても最高等級を取得可能です。これも科学的に耐震性の高さを裏付ける大きな要素となります。

指定のプレカット工場

理由その5
精度の高い指定プレカット工場で加工される

例え科学的に「構造計算」をして耐震性の高い設計図を作成したとしても、実際に使うその部材や加工精度が低品質なものであればまったく意味をなしません。 SE構法では、構造計算によって指定された部材の種類や大きさ、金物の設定などのデータがそのまま指定プレカット工場へ直接つながる仕組みを持っています。それによって、計算された通りの部材が高精度に加工されて、建築現場に直接届く仕組みとなっています。 施工についても、専用の資格を持った建築会社による施工が行われ、現場検査も行われています。その仕組みが最長20年の構造躯体の保証のシステムまでつながっています。

東日本大震災でも倒壊ゼロ

 
東日本大震災でも倒壊ゼロ

SE構法が生まれた大きなきっかけは「阪神淡路大震災」です。あの時にとても多くの木造住宅が壊れてしまった現状を検証し、「大地震でも絶対に壊れない木造住宅を日本中に広めたい」という理念で「SE構法」は開発されたのです。
その後日本で発生した「中越地震」や「東日本大震災」「熊本地震」において、「SE構法」で建てられた住宅はどの地震においても1棟も壊れませんでした。これは、本来の理念が実証されたものだと確信しています。